【アニメ】劇場版SHIROBAKOに学んだ「じたばた足搔く」ことの大事さ
劇場版SHIROBAKOが公開され、1か月ほどが経過した。
私も公開されて間もなくの頃に視聴したのであるが、今なお、いろいろと余韻に浸ることがあった。折角なので、本作品の視聴を通じて私の感じた「モノ」をここに綴っておきたい*1。
以下、ネタバレあり。
SHIROBAKOは、P.A.WORKSの制作する「お仕事シリーズ」の第2弾として制作された作品です。主人公である宮森あおいは、高校時代にアニメーション同好会に所属し、社会に出てからもアニメ制作を志し、制作進行としてアニメーション制作会社である「武蔵野アニメーション」に就職し、そこで、様々なトラブル等にも巻き込まれながらも、一つ一つ乗り越え、成長を遂げていきます。もちろん、それ以外の登場人物も多数登場し、「お仕事アニメ」として高い完成度を誇る作品となっています。
今回の劇場版は、そんなアニメ版から4年後の世界設定となっています。
この設定を聴いたとき、私は、あぁ、あのアニメ版のときの武蔵野アニメーションの続きが見れるんだ!!宮森たちの華々しい様子が見れるんだ!!と思って劇場版を見に行ったわけですが、初っ端から、現実の厳しさというのをガツンと見せつけられることになりました。
まず、宮森たちの所属する武蔵野アニメーションが、製作途中であった作品の突然の制作中止とそれに伴う資金難等により、武蔵野アニメーション関係者の退職や規模縮小が進んだことが語られます。これは悲しい。
結果、アニメ版におけるキー作品であった第三少女飛行隊も、続編が、スタジオ・タイタニック*2による第三少女飛行隊めでゅ~さ☆として、これまた全くテイストの異なる作品となっていたわけですが、アニメ版23話のずかちゃんのアフレコシーンで大泣きした私としては、何とも言えない気持ちになったわけです・・・。
他にも、主人公の宮森も、自室がかなり荒れていて、その精神状態はかなりきているんだろうなぁ・・・と感じることもありました。特に、洗濯物が散らかっていたり、飲んだアルコール飲料の容器がそのまま散乱しているところを見ると、あぁ、メンタルやられているときって、こういう当たり前のことができなくなるんだよなぁ・・・と思いながら見てしまいました。。
ずかちゃんも、声優業として華々しく活躍しているのかと思いきや、声優業というよりは、ローカルテレビ局のレポーターとしての仕事がフォーカスされており、昨今の声優業界の競争の激しさではないけど、声優業一本でやっていくことの厳しさを垣間見ることになりました。
と、これだけであれば、現実は厳しいもんだなあ・・・というだけで終わるのですがけど、このどん底の状態から、少しでも這い上がれるように「じたばた足搔く」ことが描かれていくわけです。
私も社会人になってからよくわかりましたが、社会に出ると、まぁ、中々思うようにはいかない笑心折れそうになることもありますし、もうこのくらいでいいんじゃなかろうかと思い、流されたい気持ちもしょっちゅうやってきます。それに、社会の荒波にもまれていると、自分の本当にやりたいことって何だっけ??ということすら忘れていきます。悲しいですけどね・・・。
宮森たちも、社会人5,6年目ということで*3、やりたいことと現実の間でいろいろと揺れ動いているんでしょうねぇ。その結果が、部屋の荒れ具合になると。非常に思い当たる節がありますね笑
と、まぁ、詳細は省くにしても、本劇中では「じたばた足搔く」というフレーズが重要なフレーズとして出てくるわけです。
特に、アニメ版ではやさぐれていた平岡が、劇場版では何かを変えるにはじたばた足搔くしかないといった趣旨の言葉を自ら発しており、タローと平岡コンビが中々良いと感じている私からすると、成長したなぁ・・・と思いながら見ていたわけです。
現状、世の中は不安定で、この先どうなっていくのかもよくわからないですが、自分のできる範囲で足搔いてみることをやってみないことには何も変わらない、現実に達観していても仕方がないからとりあえず何かやってみるということが大事なのではないでしょうか。宮森たちはそうやって少しずつですけど、道を切り開いたわけですからね。
劇場には足を運べない日々かもしれませんが、アニメ版もおススメですので、見てみてはどうでしょうか!?